GALLERY 301
今中 信一 個展
2017.6.16 ~ 6.26
未知の光景に出合うための冒険のように、日常の中や記憶の蓄積、潜在意識や無意識と思われるような領域からパーソナルな神話の断片を探しながら絵を描きます。多元的な世界に暮らしている私がプライベートな作業として制作していることも意識して。絵のイメージが鑑賞者の想像力を刺激し彼らの日常と混ざり時には侵食し、自由に解釈され独自の物語が生まれ、個人の記憶へと、そして、さらに集合的な記憶へと昇華すればいいなと思っています。曖昧さや謎はそのままに、安易な答えよりは雑多な質問に溢れているようなイメージを目指しています。また、視覚的な遊びという絵画の側面も忘れないように心掛けています。
それぞれの絵は単体でも自律的に存在していますが、モチーフや文脈などの異なる作品を並列することで、イメージの連鎖によって新しい物語や意味が生まれます。ひとりひとりが独自の個性を持ちつつもグループになると関連性が新しい価値を生み出す社会や組織のように、あるいは、カイザー・ソゼが出現したように。 80年代の終わり、シカゴの留学生だった頃、当時のアメリカンアートの影響に加えて、自分のアイデンティティーをしっかりと保つために、自分の文化的背景や日本的モチーフに言及しながら制作したこともありました。ただ、今のところは、自分の文化的背景や属性に過剰に囚われない作品を制作したいと思っています。むしろ、長い歴史の中で様々な異文化から影響を受ける中で独自性を獲得するような文化の創造の過程を意識し想像しながら制作しています。 |
今中 信一 Shinichi Imanaka■HP
https://www.flickr.com/photos/imashin/sets/ ■ Profile 1966年 兵庫県生まれ 1990年 シカゴ美術館付属美術大学卒業 【主な個展】 2016年 Gallery 301(兵庫県・神戸市) 2015年 Gallery 301(兵庫県・神戸市) 2012年 Gallery 301(兵庫県・神戸市) 2011年 Gallery 301(兵庫県・神戸市) 2000年 Salon 211 C.A.P. (兵庫県・神戸市) 【主なグループ展】 2016年 高雄芸術博覧会 Art Kaohsiung(台湾・高雄市) 2014年 Fountain Art Fair(N.Y., U.S.A.) 2011年 アートホール神戸(神戸) 2001年 プエルトリコ美術館(プエルトリコ)※ 2000年 国際交流基金フォーラム(東京)※ 1999年 アジア・オセアニア研究センター(キューバ)※ 1999年 フジタ・ヴァンテ・ミュージアム(東京)※ 1998年 大阪国際交流センター(大阪)※ 1997年 ウクライナ芸術アカデミー(ウクライナ)※ 1997年 京都造形芸術大学・ギャラリーRAKU(京都)※ 1997年 フジタ・ヴァンテ・ミュージアム(東京)※ 1994年 市立ブダペストギャラリー(ハンガリー)※ 1993年 ローマ日本文化会館(イタリア)※ 1993年 東北芸術工科大学(山形)※ 1993年 伊勢丹美術館(東京)※ (※印は国際芸術文化振興会主催・日本ビジュアル・アート展巡回展) |