GALLERY 301 due
大橋 麻里子 個展
secret garden
2015.6.19 ~ 6.29
自然の景色に対して強い憧れや安心感を抱きます。そこには、人間の力では生み出すことの出来 ない有機的なフォルムや、美しい色彩が溢れていると思います。この憧れの原点は人間に対する 恐怖や嫌悪感、反骨心にあり、それは裏を返せば現代社会における生き辛さでもあります。モノ や人、情報で溢れた現代において、私は自然の中に居心地の良さを求めます。 特に、森の中の景色は植物や木々が長い月日をかけて育んだ抽象的な世界であり、この景色をさ らに抽象化して描くことで、絵画空間の中の世界と現実世界の間には僅かな距離が生まれます。 そこに生じたズレや重なり、モノと平面との関係性、色彩などを楽しみながら作品を制作してい ます。 この空間のズレを、植物を主とした自然物がもつフォルムや色彩を用いて、またそれらを連想さ せるような対象や装飾を織り交ぜながら、コラージュの形式を用いて画面を構成しています。異 なる時間軸のものを隣り合わせに混在させることで異質な景色、空間をつくることを目的として います。そうして、様々な要素をつなぎ、重ね合わせるようにして、抽象と具象の狭間のような 絵画を描きたいと考えます。
|
大橋 麻里子
|
|