GALLERY 301
桂 邦雄 個展
金と銀 日本の伝統的感性 KIRAMEKI
2022.7.15 ~ 7.25
- Statement -KIRAMEKI
絵の具箱の中に金と銀の絵の具があってずっと気にかかっていました。だからといってなかなかそれを使おうという気になりませんでしたが、金継ぎに心引かれていたせいか金銀を使ってみたいと思うようになりました。日本画の琳派などは金箔銀箔の上に自然や風物を季節感ゆたかに描いています。金継ぎは金色が背景ではなく主役を演じているのです。日本の伝統的感性を体感したくなりました。日本の心を感じたいと思います。 - Review -本展で桂邦雄は、日本の伝統的感性をテーマに、金や銀を基調とした作品を発表している。金も銀も世界各地で古代から用いられている貴金属の色であり、それだけでは日本的とは言えないが、桂は金継ぎのように不規則に走る細い線や、箔を貼った屏風のようにグリッド状に塗られた背景などによって、金銀とともに発展してきた日本のしつらえの文化を表現した。作品を一層日本的に見せているのは、金銀以外の色の効果である。桂は日本で伝統的に用いられている色をリサーチし、作品に取り入れた。これらの色は金や銀の下にうっすらと透けるように、一見しただけではわからないように塗られていることもある。その効果で同じ金、銀でもあたたかく見えたり、冷たく見えたりし、色数の少ない抽象的な画面であっても観る者に四季折々の風景を想像させることができる。
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桂 邦雄 Kunio KATSURA2002 第1回個展(大阪府立現代美術センター)
2002 第48回全関西美術展出品(大阪市立美術館)「海の詩 F80」 2005 第51回全関西美術展出品(大阪市立美術館)「大地の詩 F80」 2006 第52回全関西美術展出品(大阪市立美術館)「予感 F100」 2006 第2回個展(銀座 ギャラリー瀧山) 2006 第19回美浜美術展出品(福井県立美術館) 「reborn S50」 2007 第10回川の絵画大賞展出品(上野の森美術館等)「再生 F60」 2008 第76回独立展出品(東京新美術館)「光をもとめて S100」 2009 第3回個展(銀座 ギャラリーなつか) 2009 第22回美浜美術展出品(大阪府現代美術センター等)「残照 S50」 2011 第8回北の大地ビエンナーレ出品「夕映 F20」 2013 第9回北の大地ビエンナーレ出品「風光る S20」 2015 第10回北の大地ビエンナーレ出品「雨上がり F20」 2020 個展(ギャラリー北野坂) 2021 個展(ギャラリー301) |