GALLERY 301
桂 邦雄 個展
FACE・face・フェイス
2021.7.30 ~ 8.8
- Statement -はじめてイタリアを訪れた時、長い歴史や素晴らしい芸術に圧倒されました。以来、歴史のある建物や芸術作品に心惹かれています。その時の感動を表現したいと願っています。今回の個展は2つテーマがあります。1つは朽ちていくものの美しさです。剥がれかけた壁画やひび割れた彫刻には使い古した革の鞄のように人が長年生活を共にした愛着や暖かみがあります。長い時を経て思いが凝縮し見る人に感動を与えています。アンティーク、廃屋、紅葉、枯れ葉・・・メランコリックでペシミスティックなところに芸術性があるのではないでしょうか。2つ目は無表情の静謐さです。宗教画の聖人の感情のない表情、ルネサンス初期の喜怒哀楽のない無表情は却って幻を掻き立てます。その時折に感じた詩情を伝えたいと思っています。
- Review -桂邦雄は、旅先のイタリアで出会った初期ルネサンスの宗教美術に触発されました。通常の宗教画においては人物の衣服や持ち物、身振りなどによって物語が表されますが、桂はそれら物語の要素を取り除き、人物をポートレートの形式で描きます。人間らしい感情や個性の表現が花開く前の様式に則った表現が特徴的です。物語のなかでの役割を脱ぎ捨てたその人は、長い時を超えて現代の私たちと向き合い、一体何を語ろうとしているのでしょうか。
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桂 邦雄 Kunio Katsura1953 大阪府生
1990 アカデミーパンセ絵画研究所(片岡真太郎主宰)学 1994 第1回芦屋パンセ展(ギャラリーミウラ) 1995 第2回芦屋パンセ展(ギャラリーかめしま) 1996 第3回芦屋パンセ展(俵ギャラリー) 2002 第1回個展(大阪府立現代美術センター) 2002 第48回全関西美術展出品(大阪市立美術館) 2005 第51回全関西美術展出品(大阪市立美術館) 2006 第52回全関西美術展出品(大阪市立美術館) 2006 第2回個展(銀座 ギャラリー瀧山) 2006 第19回美浜美術展出品(福井県立美術館・大阪府立現代 美術センター) 2007 第10回川の絵画大賞展出品(上野の森美術館等) 2008 第76回独立展出品(東京新美術館) 2009 第3回個展(銀座 ギャラリーなつか) 2009 第22回美浜美術展出品(大阪府現代美術センター等) 2011 第8回北の大地ビエンナーレ出品 2013 第9回北の大地ビエンナーレ出品 2015 第10回北の大地ビエンナーレ出品 2020 第4回個展(ギャラリー北野坂) |