GALLERY 301
川尻優子・小林紗世子 二人展
絵とガラス
2022.8.12 ~ 8.21
- Statement -微細なガラスの粒々が片方では器に、片方では絵の一部になり、作り手である私たちの目を楽しませてくれます。
曇りの日に窓から落ちるほのかな光の形を見つめるような感覚を私たちの作品から感じとっていただけたら幸いです。 - Review -画家の小林紗世子と川尻優子の二人展は今回で2回目である。開催にあたり、作家同士の事前の打ち合わせは、電話などで行われるのみだったそうだが、二人の作品は光が透けるような優しい色合いが共通し、会場のなかで見事に調和している。
小林は、日本画には珍しい抽象画を手掛けている。加えて今回はペン画にも初挑戦した。岩絵の具で下塗りを施しているところが日本画家らしい。だまし絵のトリックを用いた日本画や紙の破れ跡がコラージュ風に見えるペン画はシュルレアリスティックな印象をもたらし、日本画家は花鳥風月や人物を描くものだというイメージを刷新している。 川尻はガラス作品を制作している。1点1点が器として実用可能な、独立した作品であるが、最近はこれらの器を複数使ってインスタレーション的に見せることにも取り組んでいる。本展でも会場中央でその試みを見ることができる。まだ模索段階だということだから、今後の展開が楽しみに待たれる。 |
川尻 優子 Yuko KAWAJIRI略歴
1992 兵庫県生まれ 2014 神戸芸術工科大学 先端芸術学部 クラフト・美術学科ガラスコース 卒業 2017~2021 神戸芸術工科大学 芸術工学部 アート・クラフト学科 実習助手 2021~ 富山ガラス造形研究所 研究科 入学 展覧会 2018 川尻優子 ガラス展(GALLERY301/兵庫) 2019 川尻優子・地下和栄・玉利一博 三人展(のばなArt Work in GINZA/東京) 川尻優子展(GALLERY301/兵庫) 2020 クラフト×神戸芸術工科大学(神戸阪急/兵庫) 川尻優子 小林紗世子 二人展 ガラスと日本画(GALLERY301/兵庫) 2021 川尻優子 ガラス展(GALLERY301/兵庫) 小林 紗世子 Sayoko KOBAYASHI
略歴
1989年 埼玉県生まれ 2017年 京都市立芸術大学大学院美術研究科博士(後期)課程日本画領域修了 2017年~ 神戸芸術工科大学アート·クラフト学科 実習助手 展覧会 2012年 松田朋子∞小林紗世子ふたり展 (ヤマモトギャラリー/京都) 2013年 京都銀行美術研究支援制度により作品買い上げ 2014年 続京都日本画新展 (美術館「えき」KYOTO 17、18 年賞候補) Cumin Projectグループ展「Little Melodies」(GALLERY9.5 ホテルアンテルーム /京都 ) 2015年 パリ国立高等美術学校交換留学 INTERIM SHOW 2015(京都市立芸大新研究棟) 2016年 碧い石見の芸術祭2016 第1回石本正日本画大賞展 (三隅中央会館/島根) 2017年 INTERIM SHOW 2017 (京都市立芸大新研究棟) 神戸芸術工科大学アート·クラフト学科企画展(神戸芸術工科大学セレンディップギャラリー) 青春画廊オープン記念展「open house」(青春画廊西陣/京都) 2018年 三人展 井出本貴子 小林紗世子 松平莉奈 画面に向かうなら(Porta Gallery 華/京都) 京芸 transmit program 2018(京都市立芸術大学ギャラリー @KCUA/京都) ARTOSAKA(ホテルグランヴィア大阪/大阪) 2019年 3331 ART FAIR(3331 Arts Chiyoda /東京) 三人展「断片の誘惑」上坂秀明 西川礼華 小林紗世子(サンセイドウギャラリー/兵庫) Christmas Selection 2019「Advent Calendar」(ギャラリー恵風/京都) 2020年 日本画5人展 (数奇和ギャラリー/東京) 「日本画·絵画論」展(アートスペースMEISEI/京都) 川尻優子 小林紗世子 二人展 ガラスと日本画(GALLERY301/兵庫) 2021年 個展(村田画廊/京都) |