GALLERY 301 due
Hyesung Kim / 金 憓成 個展
鄕 愁
2016.10.10 ~ 10.16
「誰にも介入されない私と自然、そしてカメラの三者対面は私自身の唯一な、何にも介入されない生々しいものである。その瞬間、私は生きていることに言葉にできないくらいのカタルシスを感じる。」
13歳、世間を知るには幼い歳。私は青黒い森と万年雪に囲まれた大自然の国、カナダへと旅立つことになったが、当時の私はとても幼く、何も知らなかった。人生の方向を決めるにはまだ早い歳であり、その時の大自然は幼い私にとって親のように寄り添ってくれた。毎朝,目を覚まして、胸いっぱいに息を吸い込む時に感じたあの清々しい空気、その美しき風景は私の青少年期に置いて最も大きな思い出であり、そして全てだった。 19歳の秋、私は真逆の都市であるニューヨークへと移住することになった。ニューヨークは想像以上に目まぐるしい都市であった。24時間、絶え間なく人々が行き交う場所、数え切れない摩天楼、多くの人にとってはファンタジーのような都市だが、私にとっては息苦しい生活の始まりだった。恋しかった。あの冷たくて綺麗な空気。大自然の美しさ。目を閉じて手を伸ばせば届くように鮮明なあの風景。その年に私は故郷であるカナダに戻り、自分の恋しさを写真の中に収め始めた。恋しさの中に自分を映し、私と自然、そしてカメラという三者対面として、生々しく、恋しさそのものを収めたかった。 人は他人の前で本当の姿を出すことを恐れる。「服を脱ぐ」行為は「他人、あるいはある対象の前で自分を包んでいる全てのレイヤーを脱ぎ出し、裸、あるいは真の姿やアイデンティティを世の中に披露するための冒険である。私は全てを捨て、ただ一つの生命体として自然と一体になることをカメラの中に収め始めた。自然と私、世界と私、究極的には世の中に投げ出された自分とはどんな存在なのか、と自分を省みてきた。共同作業をせず自分の作業スペースに他人の出入りを禁ずるのは、他人の視線から自由になるためである。 ただカメラ一台と自分自身の対面だけを通じて、私を観察し判断する視線から自由になれる。誰にも邪魔されない私と自然、そしてカメラの三者対面は唯一の赤裸々な自分である。その瞬間、私は生きていることに言葉にできないくらいのカタルシスを感じる。 私の作業は「女性性」から抜け出して生きている有機体としての「ジェンダー解体」という「中性」を取り、真の生命体の姿を表している。そしてそこにある大自然の姿は私自身の青少年期の全部でもありながら、我々の心のどこかにある恋しい「故郷」でもあると思う。 私のノスタルジア(郷愁)、私の全て。私は今、もう一度あの夢のような自然の中で暮らしたいと思う。 |
金 憓成 Hyesung Kim■ Website
www.hyesungkim.com instagram.com/artist.hyesung ■ Education 2011 Enrolled in Photography Department, M.F.A Hongik University Graduate School 2009 Parsons the Newschool for Design, B.F.A in Art, Media, and Technology - Photography ■ Award & Experience 2016 Art District_P Artist Residency Selected Artist 2014 “畫廊賞”, Korean & Japanese Contemporary Art 10th Anniversary Competition Award Artist 2012 Embassy of France in Korea and Cultural Center Photography Competition Award Grand Prize Winner 2005 Canada, British Columbia, City of Abbotsford - Selected Young Artist ■ Exhibitions (Solo Exhibtion & Selected Group) 2016 Korean and Japanese Contemporary Art展, Hyogo Kenmin Gallery - Kobe, 일본 2016 Attention to these artists展, Eulsukdo Cultural Center - Busan, Korea 2016 ADP展, Art District_P - Busan, Korea 2016 Assemble, Re - Assemble展, Art Space Heem - Busan, Korea 2016 "鄕愁" Solo Exhibition, Vine - Seoul, Korea 2015 May Fly展 VII, Seoul Art Space Seogyo - Seoul, Korea 2015 Companionship Exhibition of Korean and Japanese Art, SeMA Gyeonghuigung of Seoul Museum of Art - Seoul, Korea 2015 "Nostalgia" Solo Exhibition, Space Syzygy - Seoul, Korea 2015 May Fly展 II, Alternative Space Loop - Seoul, Korea 2014 Japanese and Korean Contemporary Art展, Hyogo Prefectural Museum of Art Oji Branch Haradanomori Gallery - Kobe, Japan 2013 Korean and Japanese Contemporary Art展, Chosun Museum of Art - Seoul, Korea 2012 Companionship Exhibition of Contemporary Art, Kyoto Municipal Museum of Art - Kyoto, Japan 2012 "Dream Play" Solo Exhibition, Whasarang Gallery - Koyang, Korea 2011 “夢遊” Solo Exhibition, Gahoedong 60 Gallery - Seoul, Korea 2011 Project Exhibition / Performance "Awakening", Common - Seoul, Korea 2009 Art, Media and Technology Show, 2 W. 13TH ST - New York, U.S.A 2009 BFA Photography Thesis Exhibition, Calumet Gallery - New York, U.S.A 2008 Idlewild, Three Gallery - New York, U.S.A 2008 PhotoFEAST Exhibition, 66 Fifth Avenue - New York, U.S.A 2007 DCNY Photo Exhibition, Space Dandelion - New York, U.S.A 2005 RBS Exhibition, Seven Oaks mall - Abbotsford, Canada |
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