GALLERY 301 due
庄治政 個展
記憶 -memoria-
2018.08.30 ~ 09.09
今回は庄 治政写真作品展として、2種類の系列の作品の展示をしています。
その1、『痕跡』 「現代文明」の一面の切り取りを写真で行い、それをプリントで作品に仕上げたものです。表現は平面的で絵画調にしました。 大量生産、大量消費という「経済」にドップリ浸かった私たちの日常については、余り疑問を抱くこともなく享受しています。ましてや生まれたときからそのような環境の世代が大半になっている時代では、疑問も何も比較体験すらできません。文明の器機とは早く、短いサイクルで役目を終えるものだというのが定義だと思います。極端に言えば、「モノを大切に長く使う」という思想はありません。「経済」を核に置く限り人間の命さえも例外ではありません。そのような考えに想像をめぐらしたのは、目の当たりにした消耗器機の墓場でした。 その2、『記憶』 家族や友人たちの存在を砂丘を舞台に捉えたものです。周りには何もないと言っていいほど省略された画面構成にしました。日常では情報があふれすぎて、右往左往することもあります。それを処理する「関係」に疲弊して、人としての存在が危うくなるほどです。家族、友人などの絆を見直すために、この砂丘の旅は有効だと思います。わずかな時間であっても浸りたい瞬間だと思います。 庄 治政 |