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GALLERY 301

さくまはな  個展

境界線をあるく

2016.6.2 ~ 6.12


<  境界線をあるく  二か国の間にあるもの  >
 

見 知 ら ぬ 我 が 家 に 帰 る と き
 
ロンドン留学時代、留学生の間でよく用いられていた題材のひとつに「家(Home)」というのがありました。住み慣れた母国から離れ、立    ちはだかる言語の壁や生活習慣の違いの中で痛感する「自分はここの人間ではない」という思い。そして、留学生ならば誰もが一度は考える「自分のルーツ」、それが「家(Home)」「我が家」「故郷」といった題材になり、しばしば留学生らの作品に様々な表現形態で登場していたのでしょう。今では、グローバル化が進みインターネットも普及し、当時よりも人や情報が軽々と国境を超えるようになり、いまどきの留学生らが抱える「家(Home)」の感覚は随分違ったものになっているかもしれません。しかし、新しい住処での暮らしのあり方については、どの時代でも誰にとっても身近で切実な事柄ではないでしょうか。
 
ここにある作品は、1995年、留学生活をはじめて間もない頃、まだ二十代だった私がつくった真鍮製の「家」の作品を、2016年、四十代になったわたしが再制作したものです。
 
今回の再制作にあたって、若かりし頃の自分自身の作品づくりを追体験していると、かつて味わったほろ苦くも刺激的だったカルチャーショックの遠い記憶と2010年に長い海外生活を終えて帰国した際の逆カルチャーショックの余韻が心のなかで交錯します。不思議なもので、年月を経て異国イギリスになれたころ、今度は逆に、母国日本がよそよそしく遠のいていきました。そんななかでのふいに決まった帰国。わたしにとって、日本への帰国は、見知らぬ我が家に帰るような、そんな感覚であったことを憶えています。
 
2016年6月1日 神戸自宅にて さくまはな

さくまはな  Hana Sakuma

■ HP URL : hanasakuma.jimdo.com

■ 略歴

 
1970年生まれ。
 
テキスタイルを学んだ後、1993年に渡英。
 
1997年、ロンドン大学スレード美術大学(彫刻)修士課程修了。
 
2001年、ポーラ美術振興財団 若手芸術家の在外研究助成採択(在ロンドン)
 
2006年、ロンドン芸術大学チェルシーカレッジ オブ アート&デザイン博士号取得。
 
ロンドン大学スレード美術大学名誉フェローを経て2010年に帰国。
 
​現在、神戸芸術工科大学 アート・クラフト学科にて教鞭をとる。
画像
見知らぬ我が家に帰るとき (ditail)
真鍮、葉  
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見知らぬ我が家に帰るとき (ditail)
真鍮、葉  
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見知らぬ我が家に帰るとき (ditail)
真鍮、葉  
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見知らぬ我が家に帰るとき (ditail)
真鍮、葉  
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見知らぬ我が家に帰るとき (ditail)
真鍮、葉  
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見知らぬ我が家に帰るとき (ditail)
真鍮、葉  

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