GALLERY 301
田河 アパッチ 個展
面影
2022.5.20 ~ 5.30
- Statement -ふとした瞬間に去来する記憶。
その記憶の中に有る 後悔や羞恥が、 「面影」を残したまま姿を消す。 この一文は、作者の心が沈む時に必ず流れる ナレーション的な物である。 悲観的な考えとだらしない行動が相殺し、 不思議とフラットな精神を保っている。 そう、曖昧なのだ。 今回は自身が物事を曖昧にする手順を キャンバスに落としてみた。 - Review -本展は、木彫や鉄材を加工した作品でキャリアを積んできた田河アパッチが絵画作品を発表する二度目の展覧会である。シンプルな図と背景による構成は前回展と共通している一方で、色の重なりやマチエールの作り込みはより複雑で多様になった。自らの絵画表現を見つけ、ものにしようと制作に打ち込む作家の様子が見て取れるだろう。 本展では、前回展と違って作品に具体的タイトルが付けられている。これらは作品の出来映えを見て後付けされたもので、あらかじめ何を描くか決めているわけではないそうだ。果物、おにぎり、雨、石、謎めいた男といった無垢な見立ては微笑みを誘うと同時に、それらにまつわる記憶と想像力を刺激する。
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田河 アパッチ Apache TGAWA1989 鹿児島県奄美市生
2012 神戸芸術工科大学卒 個展 2012~2015 「in the room」 2016~2017 「鉄が故」 GALLERY301 神戸 その他神戸を中心にグループ展多数 2012 現代美術の新世代展 極小美術館 岐阜 |